皆さんこんにちは。今回ブログを引っ越し、HPと一体感を出すようにしました。これを機会に院長自身も開院以前に行っていたブログを再開しようと思います。

ところで、連日暑い天気が続いていますね。先日名古屋でも最高気温が40℃を超える日がありました。そこで、リニューアル第一回の内容は6月に平和堂で行った健康相談会の「結構恐いぞ!脱水症、熱中症」から抜粋して熱中症にしました。

熱中症は屋外だけの疾患じゃない

熱中症とは暑い環境に体が適応できなくなり障害が起きる病態のことです。皆様がイメージされているのは暑い時期に戸外で野球やサッカーなどの運動をしている人たちや、屋外で建築業などの作業中に体調が悪くなり動けなくなって病院に運ばれている人たちのことが多いと思います。確かにこの時期にこのような人たちがだるくなって動けなくなったり、筋肉のけいれんを起こしたりして救急搬送されることはよくあります。テレビなどでも暑い時期には出来るだけ外出しないで、冷房を効かせてた屋内にいるように報道されていますが、冷房を効かせた屋内にいても熱中症になることはよくあります。特に高齢者や糖尿病などの持病を抱えている方、アルコールをたくさん飲んだ方などでは、屋外で熱中症になるよりも重篤となることが少なくはありません。今年の日本救急医学会での報告では、昨年(2017年)の入院に至る熱中症の発生場所としては、屋内で日常生活をしている人の症例のほうが屋外で肉体労働やスポーツをしている人より多っかたみたいです。熱中症になりやすい時期は梅雨の合間に急激に熱くなった時期や、梅雨明けの時期、8月いっぱいの盛夏に多いとされており、今がピークかもしれません。

高温だけでなく多湿にも注意

熱中症は気温だけでなく、湿度、日射、風の状態でも起きやすさが異なりますので、予防の為には、気温だけでなくこれらの要素を取り入れた指数「暑さ指数」を参照にするとよいと思います。「暑さ指数」の実況と予測は環境省の熱中症予防情報に載っています。今年は天気予報でも暑さ指数を参考に「危険」、「厳重警戒」などと教えてくれていますし、Visorからは熱中症予防情報メールの配信もあります。

状態が悪い時は迷わず医療機関に

熱中症への対応は、気分不良、幻暈、軽い筋肉のけいれんなどの場合は涼しいところへ避難して水分と塩分補給をして休むことが大事ですが、頭痛、吐き気、嘔吐、全身倦怠感を伴う場合は冷やしながら医療機関への受診をした方がよいでしょう。また、不穏状態、意識障害、全身のけいれんなどがある場合は迷うことなく救急車を呼んでください。

 

熱中症にならないためには予防が第一

熱中症を予防するためには、天気予報を参考に暑い日は無理せず、適宜休憩しながら、暑さを避ける行動をし、すだれや、打ち水、冷房を利用した、暑さを避ける住まい方、吸水性、速乾性のある下着の着用、通気性の良い生地で出来た暑さを避ける衣服を着るなどの工夫をして、こまめに水分と塩分を補給することが大事です。特に急に熱くなる日は要注意です。今年は遅いのですが、来年は本格的な夏になる前に暑さに備えた体づくりをすることも効果的です。

まだまだ暑い日が続きそうですから、皆様も暑さに負けないように無理なくお過ごしください。